Profile & History

多田 薫弘
独立した研究経路から、
新しいAIシステムを構想する。

先端技術セミナーの企画、技術資料の編集、技術調査・執筆、海外ソフトウェアの翻訳・販売、25年以上にわたる自己組織化・データマイニングの実務、そして自社システム開発を通じて、概念形成とAI知識システムを研究しています。

Founder & Principal ResearcherConcept FormationAI Knowledge SystemsIndependent R&D

Profile

既存の職業分類には収まりにくい研究開発者

私の専門は、単にAI、データサイエンス、ソフトウェア開発のいずれかではありません。人間やAIがどのように概念を形成し、知識を組織し、経験を判断に使うのかを、認識論と実装の両面から考えることです。

学生時代に読んだ「星野技術論」から大きな影響を受け、技術を単なる装置や手法としてではなく、人間、社会、産業との関係の中で考える姿勢を身につけました。これが後の先端技術調査、概念研究、AIシステム開発に通じる思想的な出発点です。

職業的な基礎は、1982年から携わった出版・セミナー会社で形成されました。先端技術セミナーの企画・運営と技術資料集の編集を通じて、未知の技術を短期間で調査し、重要な論点と専門家を見つけ、複雑な内容を一つの構成にまとめて人へ伝える方法を身につけました。現在の受託研究開発における「調査し、構造化し、形にする」という仕事の原型は、この時期にあります。

その後の研究経路も大学研究室を起点としたものではありません。新事業開発、マルチメディアやCGに関する技術執筆、インターネット商用化初期の事業開発、哲学・社会学・心理学を横断した「概念調査」、海外ソフトウェアの翻訳・販売、企業へのデータ分析技術の導入支援を通じて形成されました。

2000年代初頭から、自己組織化マップ、データマイニング、統計解析、ベイジアンネットワークの実務利用に継続して携わってきました。自己組織化マップについては大学研究者との共同研究・交流を通じて、査読付き論文を複数執筆した経験があります。現在はAIコーディングを活用し、長年考えてきた構想を、ConceptMinerとThinkNaviとして自ら実装しています。

既成手法を批評するだけでなく、異なる原理に基づく代案を設計し、作動するシステムとして提示することを研究方針としています。

Research Focus

概念形成とAI知識システム

AIを単なる計算技術としてではなく、世界をどのように区別し、何を概念として取り出し、どのように知識と経験を組織するかという認識論的な問題として捉えています。

01 / CONCEPT

概念は発見されるのではなく形成される

分類や意味を固定的な実体として扱わず、注意、目的、文脈、観察者の構造によって形成される暫定的な認識モデルとして扱います。

02 / KNOWLEDGE

検索と理解を同一視しない

ベクトル類似度や文書取得だけで知識形成を説明せず、概念構造、記憶、ルーティング、判断の関係を一つのシステムとして考えます。

03 / IMPLEMENT

思想を作動するシステムへ変える

LLM、自己組織化機械学習、統計解析、確率モデル、データベースを組み合わせ、研究上の仮説を実際に動く形で検証します。

04 / RESEARCH

実務と研究発表を往復する

自己組織化マップの実務導入に加え、大学研究者との共同研究を通じて、査読付き論文を複数執筆しました。実装結果を検討し、再現可能な形で文章化する経験を現在の研究開発にも生かしています。

Research Path

先端技術の調査から、自らシステムを作るまで

職業上の原点は、先端技術を短期間で調査し、論点を構造化し、セミナーや技術資料として人に伝える仕事です。その方法は、現在のAIシステムの構想と試作にも一貫して受け継がれています。

学生時代

「星野技術論」から受けた影響

技術を個別の機械や手法としてではなく、人間、社会、産業との関係の中で捉える技術論に触れました。この視点が、技術の新しさだけでなく、その前提と意味を考える姿勢の出発点となりました。

1981

テクニカル・ライターとして職歴を開始

技術情報を読み取り、利用者に伝わる文章と構成へ変換する仕事から職業生活を始めました。勤務先の詳細よりも、技術を理解し説明する実務に最初から携わったことが、その後の経歴にとって重要でした。

1982–85

先端技術セミナーの企画・運営と技術資料集の編集

出版・セミナー会社で、先端技術をテーマとするセミナーの企画・運営、講師の選定、技術資料集の編集に携わりました。未知の分野を調査し、重要な論点と専門家を見つけ、複雑な知識を一つの構成に編集する技能は、この時期に形成されました。

1985–87

先端技術調査から新事業開発へ

それまでに培った調査・編集・セミナー企画の技能を、新事業開発の領域へ広げました。ニューメディア、情報技術、先端産業を調査し、技術の解説にとどまらず、その産業的可能性を事業構想として組み立てる仕事に携わりました。

1986

AIチップに関する先端技術セミナーを企画

第2次AIブーム期に、AI専用ハードウェアとその産業的可能性をテーマとするセミナーを企画しました。現在のAI半導体競争より約40年前に、AIと専用計算基盤の関係に注目した取り組みでした。

1987–89

独立した技術調査・執筆活動へ

組織を離れた後も、外部協力者として先端技術調査を続け、調査報告書、専門誌記事、技術解説の執筆に従事しました。

1990頃

マルチメディアとCGの調査・執筆

CD-ROM、CD-I、インタラクティブメディア、コンピュータグラフィックスなど、当時「マルチメディア」と総称された新しい表現技術と情報産業について調査・執筆しました。

1994–96

インターネット商用化と同時に事業開発へ参入

日本でインターネットの商用利用が始まった時期から、インターネットを利用した事業開発に取り組みました。早期に www.mindware-jp.com を開設し、当時約100件のウェブサイトを収録していた「日本のホームページ」に、大手企業のサイトとともに掲載されました。(当時、まだ法人を設立していなかったのでco.jpドメインが取得できず、その悔しさからcomドメイン名に-jpを付け足したのを後悔しています。)

1997

「概念調査」――認識論的研究の出発点

図書館に通い、哲学、社会学、心理学、認知科学などの文献を集中的に読み、人間の分類、意味、概念形成を横断的に検討する連載記事「概念調査」を執筆しました。

この時期に形成された問題意識が、後の自己組織化マップ研究、ConceptMiner、ThinkNavi、そして現在のAI知識システム研究へつながっています。

1998–

自己組織化マップの研究と事業化

Kohonenの自己組織化マップに本格的に取り組み、Viscovery SOMineの翻訳、日本市場への導入、技術支援を開始しました。概念調査で考えた分類と認識の問題を、機械学習によって扱う実務へ移した時期です。

2000年代初頭には大学研究者との交流・共同研究にも携わり、自己組織化マップに関する査読付き論文を複数執筆しました。製品導入の実務だけでなく、研究成果を学術論文としてまとめる経験も得ました。

2003–

統計解析とベイジアンネットワークへ拡張

HUGIN、XLSTATなどを通じて、確率推論、統計解析、データマイニングを企業実務へ導入する事業を展開しました。

2025–

ConceptMinerとThinkNaviの開発

AIコーディングを用いて、長年の概念研究、自己組織化技術、LLMを統合した独自システムの設計・開発を開始しました。

2026–

独立研究所としての受託研究開発

ConceptMinerとThinkNaviを代表作品として、LLMだけでは解けない技術課題を対象とする受託研究開発へ活動を広げています。

Company History

マインドウエア総研の沿革

海外技術の紹介・販売から始まり、現在は独自のAIシステムを構想・開発する研究所へ移行しています。

1998

合資会社マインドウエア設立

先端技術調査、技術情報、ソフトウェア事業を目的として創業。

2000

Viscovery SOMine事業開始

自己組織化マップを用いたデータマイニング製品の日本語化、販売、技術支援を開始。

2003

HUGIN・XLSTATの取り扱い開始

ベイジアンネットワークと統計解析へ事業領域を拡張。

2004

有限会社マインドウエア設立

現在のマインドウエア総研株式会社につながる法人基盤を整備。

2023

統計ソフトウェア販売事業を再編

長年続けたXLSTAT事業を終了し、独自研究開発への移行を進める。

2025

ConceptMiner/ThinkNavi開発開始

概念形成、知識構造、AI記憶を中核とする自社システム開発へ転換。

2026

独立R&Dスタジオとして再定義

概念形成とAI知識システムの研究開発、および限定的な受託研究開発を中心事業とする。

Selected Works

現在の研究を示す二つの作品

Concept Formation Engine

ConceptMiner

埋め込み、自己組織化機械学習、ネットワーク構造、LLMによる言語化を組み合わせ、文章やデータから概念構造を形成・探索するシステムです。

ConceptMinerを見る →
AI Knowledge Production System

ThinkNavi

調査、ナレッジベース、概念構造、記憶、対話を統合し、AIを情報検索から知識生産と判断支援へ進めるための環境です。

ThinkNaviを見る →

未解決の技術課題を、構想から作動するシステムへ。

LLM、機械学習、統計解析、データベースを組み合わせた受託研究開発を行っています。

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